テレワーク定着への課題解決アドバンス事業
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トップ3日間連続の在宅勤務実験により、テレワークの業務フローを改善

支援事例の紹介

サービス業の支援事例

3日間連続の在宅勤務実験により、テレワークの業務フローを改善

企業情報

社名
:一般社団法人町田市観光コンベンション協会
従業員数
:2 ~ 30人
業務内容
:観光案内、地域体験の促進事業、イベント事業、地元産品の商品開発/販売等
3日間連続の在宅勤務実験により、テレワークの業務フローを改善のイメージ

テレワークDAY・オンライン会議の様子

■制度化したものの、実施率が上がらなかったテレワーク

当協会は、東京都町田市の観光情報発信や、地域産品を販売するショップの運営、観光スポットを巡るツアーの開催といった業務を行っています。観光業務は様々な場面で対面業務が必要となるため、なかなかテレワークが定着せず、実施率が上がらない状況にありました。

観光協会の運営では、様々なお問合せが電話でかかってきます。電子メールでのお問合せへの返答も、メンバー間での確認が必要な場合があるため、テレワークでの対応は難しいと考えていました。

コロナ禍に慌ててテレワークの制度は導入していましたが、職員のテレワークを定着させるにはどのようにしたらいいのか、専門家の意見を聞きたいと考え、コンサルティングに申し込みました。

■3日間連続の在宅勤務実験

まず担当コンサルタントから提案頂いたのが、テレワークが定着しない理由を探るために事務局を中心に「3日間連続の在宅勤務実験」を実施することでした。

接客や応対業務が中心のため、これまで2日以上連続でテレワーク勤務するケースはほぼありませんでした。そのため「3日間連続」での在宅勤務を実施して、テレワークを行う上で何が問題になるのか各自見つけ出すという取組です。この実験結果を検証して、テレワークが可能な業務とテレワークが難しい業務を整理することができました。

また、「これまでの業務が、いかに対面での会話を重視していたか」ということに気づかされました。これまでは、近くにいる上司や同僚との会話を起点に業務を進めていました。しかしテレワークでは、自分から必要な情報を取りに行き、どのような対応をすべきか一人で考えて業務を進めなければなりません。対面でのコミュニケーションによるチームプレイが多い職場だからこそ、そこからの脱却ができていないという状況が浮き彫りになりました。

担当コンサルタントには、社内研修で「テレワークの価値」と、テレワークと対面勤務を組み合わせたハイブリットワークのポイントについて話していただきました。その結果、「代表電話を個々の携帯電話などに転送するツール」と、「チームで進捗管理を共有する仕組み」が必要という結論に至り、「代表電話の転送ツール」と「グループウェア」の導入が進みました。

■テレワークが不向きな業務担当者をテレワークマネジャーに

またコンサルタントからは、「テレワークマネジャーの設置」を提案されました。「旗振り役」が率先してテレワークに取り組み、その価値を職場内に広めていこうということでした。

担当マネジャーを設置する際には、最もテレワークに不向きな職務の担当者を選任することにしました。そうすることで、従業員に「自分にもできるはず」という意識が生まれるだろうと考えたからです。この選択は、効果があったように感じます。

対面業務が必須である担当者がテレワークを増やすことで、どのような場面でどのような問題が生じるのか、それを回避するためには何をすればいいのか、各チームが相談しながらテレワーク用の業務フローを構築せざるを得なくなったのです。テレワークのメリットに気づくとともに、自分たちで考える力が付きはじめました。

このような取組から、「テレワークの意識付け」は8割程度できたのではないかと考えています。働き方を柔軟にするということは、育児や介護などを理由にした離職を防止することにつながります。そのような柔軟な働き方で従業員を守ることは、組織として非常に重要なことだと考えています。

また、テレワーク実施率の向上により、「体調不良」になる従業員が減少しました。
ご家族が体調不良の場合などは、無理に出勤せずにテレワークで対応することで、コロナやインフルエンザ社内感染の防止に効果があったのです。

コロナ禍では、「テレワークさせられる」という受け身のスタンスでしたが、最近はテレワークに必要な環境が整備できたため、従業員も「テレワークの価値」に気づきはじめたように感じます。時間の使い方を工夫して効率的に業務を進められるようになってきましたし、テレワークでも情報共有しながらチームとしての業務を遂行できるようになってきました。

コンサルタントからは、様々な企業での事例もいただいていますので、今後も工夫しながら「テレワークを積極的に活用する」環境を進化させていきたいと考えています。
  • 現状

    テレワーク制度を導入して3年になるが、現場のテレワーク稼働率が上がっていない状況。

  • ゴール
    設定

    平均週2回のテレワークが実行可能な「組織体制と環境」が整った状態。

  • コンサルタントの支援内容

    ・出勤が出来ない緊急事態を想定した、「3日間連続の在宅勤務実験」による課題の抽出。
    ・「テレワークマネジャー設置」によるテレワーク推進体制の強化。
    ・出社とテレワークを組み合わせて生産性を向上させるための研修を実施。

  • 結果

    ・「3日間連続の在宅勤務実験」から、出勤とテレワークでの業務の切り分けができた。
    ・対面コミュニケーションを重視する社内意識やIT環境の課題が浮き彫りとなり、それらを解決するための環境整備ができた。
    ・社内研修を行うことで、職員の意識改革とテレワーク定着化の意識合わせができた。

  • 多摩のサテライトオフィス

    多摩のサテライトオフィス

  • 事務局職員 業務内容の見える化

    事務局職員 業務内容の見える化

今後に向けたアドバイス

協会の業務内容的にも、現状では出社必須の業務内容が多いですが、多くの職員はテレワーク制度の継続を望んでいます。イベントや店舗運営など「テレワークが難しい現場業務」にも適した、「ハイブリッドワークの新しいかたち」をこれからも追求していっていただきたいと考えます。今後の若い優秀な人材の獲得や生産性の向上のためにも、テレワークを活用した働き方改革の歩みを更に進めていただきたいと思います。

※テレワーク課題解決コンサルティング事業での支援事例

これらの事例はコンサルタントが支援企業の様々なご事情を加味したうえで助言を行っています。

同じ業種、課題でもコンサルタントの専門的判断によって支援内容は異なる場合がございます。

当事業は東京都の委託事業で費用はかかりませんので、ぜひ一度課題診断からお申し込みください。

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