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コンサルティングで広がった、テレワーク活用の保育業務

企業情報

社名
:社会福祉法人志正会大久野保育園
従業員数
:31~50人
業務内容
:保育事業及び旧園舎を活用した小学生の放課後居場所づくり事業等
コンサルティングで広がった、テレワーク活用の保育業務のイメージ

施設⾧ 髙野 泰弘さん

WEB会議等をスムーズに行える環境を整備したい

当園は、東京都西多摩郡日の出町で保育園の運営等の事業を行っています。
コロナ禍でも、お子さんを預かる現場業務が毎日続きました。職員の園内感染を最小限に押さえ、事業継続をするために、可能な限りテレワークを推進する取組を進めていました。例えば、保育の運営計画など書類作成業務、経理業務や栄養士の献立作成業務等は現場でなくても業務可能と考え、積極的にテレワークを取り入れました。

しかし、テレワークをしている職員とWEB会議を行うと、動画の大きな通信量によって園内のネットワーク環境に負荷がかかり、途中で音声が聞き取れなかったり、画面が固まってしまったりする状況が続いていました。職員の研修もWEB会議で行っていたため、パソコンやネットワーク環境の改善は必要性が高い課題でした。

そこで知人から紹介のあった東京都のコンサルティングを活用して、テレワーク時を含めたIT環境の改善に取り組もうと考え、早速申し込みました。

コンサルティングではまず、パソコンのスペックやWi-Fiの回線スピードなどが適切かどうかを確認していただきました。WEB会議などの業務に当たっては、よりスペックの高いパソコン端末への切り替えを助言いただきました。しかし、現在使用しているパソコンやネットワーク機器はリース期間が残っており、すぐに買い替えることが難しい状況でしたので、そのことを思い切ってコンサルタントに伝えたところ、別の改善方法を検討してくださいました。

今ある機器を生かした工夫で、ネットワーク環境の改善と業務の効率化を実現

コンサルタントからいただいた新たな提案は、パソコン本体の利用はそのまま続け、パソコンのメモリ容量を増強する方法です。これには、パソコンを開けて部品を追加するなどの作業が必要になります。経験がないため不安はありましたが、静電気を防止する方法を含めて、作業方法を教わり、実際に行ってみると、思っていたほど大変な作業ではありませんでした。

Wi-Fi環境についても、快適なスピードで作業できる状態ではなかったため、同時に多数のWi-Fi接続を防止する案を提案していただきました。WEB会議の場合には、LANケーブルを直接モデムから接続することで、Wi-Fi利用を制限するという案です。有線接続することで、ネット速度も改善できました。

このような環境改善策とともに、在宅勤務で作成したデータを、園内で利用するための「データ管理手法」や、リアルタイムでのやり取りをスムーズにする「チャットツールの活用法」、簡単に使える「動画編集ツール」などを紹介していただき、業務の効率化が図られました。

中でも、人間の顔を自動認識してモザイクをかける動画編集ツールを教えていただいたことで、動画編集の作業時間を大幅に短縮できました。これまで、外部に公開する動画の編集では、動き回る子ども達の顔にモザイクをかけるだけで大変な作業だったためです。

ITの積極的な活用によって広がった保育業務の可能性

保育事業においても、パソコンを活用した取組を進めています。例えば、パソコンやタブレットに外付けのマクロレンズを装着し、電子顕微鏡のようにして植物や自然物を拡大して見てみる取組など、子ども達の創造性を膨らませることができています。

また、Wi-FiではなくLANケーブルを接続することで、海外や北海道の保育園とWEB会議をつなぎ、遠隔地の子ども達とのつながりを作る取組をスムーズにできるようになりました。特に海外とのWEB会議は短時間のものではありますが、異文化コミュニケーションとして有意義なものになっていると感じています。

コンサルティングを申し込んだ時点では、テレワークに対応できる環境や体制が十分に整備できておらず、自宅勤務の際には紙の書類を持ち帰って作業している状況でしたので、これほどの環境の改善や作業の効率化を実現できるとは思っていませんでした。

今では、園内でのイベントをリアルタイムで動画配信したり、保護者へ向けたお便りをペーパーレス化したりできるようになりました。感染症対策として始めたテレワークですが、環境が整い、ITを積極的に活用できるようになったことで、子ども達のためにできる新しい取組も増え、保育事業の取り組み方にも幅が生まれてきました。

単にIT機器の改善としてITベンダーに依頼していたら、テレワークを保育事業へ転換するイメージまでは行き着いていなかったかもしれません。今後も、様々な工夫をしながら、子ども達が喜び、興味関心が広げられるような取組を増やしていきたいと考えています。
  • 現状

    リース機器のスペック不足により、園内で快適なIT環境が整備できていないため、書類を自宅に持ち帰って自宅勤務するような状況が継続している状態。

  • ゴール
    設定

    事務作業だけでなく保育業務においても、快適なテレワーク環境を整備した状態。

  • コンサルタントの支援内容

    ・テレワーク用PCとネットワーク機器のスペック確認から、現状の課題解決策を助言。
    ・ペーパーレス化に向けたクラウドツール運用に関する、課題解決策の助言。
    ・保育業務におけるテレワーク活用に関する助言。

  • 結果

    リースのスペック不足の機器を利用しながらも、パソコンのメモリ増設やネット接続方法を工夫して快適な環境を整備し、テレワーク対応が可能な環境が整備できた。その上で、事務作業だけでなく、保育事業にもテレワーク活用を広げることに成功した。

  • ICTの活用

    ICTの活用

  • 園庭で遊ぶ様子

    園庭で遊ぶ様子

今後に向けたアドバイス

貴園では、他園と比較して積極的なIT活用が図られています。導入機器を、事務業務だけでなく一部保育業務にも展開することで、子ども達にもメリットのあるテレワーク環境が完成することを願っています。園⾧先生のITスキルであれば、リース期間終了後に予算を確保してテレワーク環境のさらなる改善が進められると思います。

※テレワーク課題解決コンサルティング事業での支援事例

これらの事例はコンサルタントが支援企業の様々なご事情を加味したうえで助言を行っています。

同じ業種、課題でもコンサルタントの専門的判断によって支援内容は異なる場合がございます。

当事業は東京都の委託事業で費用はかかりませんので、ぜひ一度課題診断からお申し込みください。

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